青く澄み渡った空、爽やかな風秋本番を迎えたこの時期は、鉄道旅にとっても最高の季節です。
今回SLやまぐち号に乗って山口県山口市の山間部にある「船方農場(ふなかたのうじょう)」を訪ねる予定カメラバッグを背負い、駅に向かいました。 

運行開始40年を迎えたSLやまぐち号

SLやまぐち号

SLやまぐち号。昭和54年の運行開始から今年で40年を迎えた

始発の新山口駅に着くと、SLやまぐち号を待ちわびた乗客やファンでいっぱい
「エスエルってどんなでんしゃ?」横で小さな男の子がお父さんに質問していました。
それはね……声をかけたくなるのを我慢しながら車内に乗り込みました。 

山口市中心部を過ぎると急勾配と機関車の激闘が始まります。 

煙の充満した車内

「ヒャー!」トンネルの中で最後尾の展望車に立つと、充満した煙で目と鼻を覆いたくなる(笑)

ボッボッボッボッ
車内からも機関車の荒い息遣いが伝わってきます。 

 ガラガラガラガラ
濡れた線路で機関車の動輪が空回りすることもあり、蒸気を調節したりレールに砂をまいたり、機関士さんたちも運転に懸命です。 

線路

中国山地の尾根を越える山口線は、蒸気機関車にとっては苦難の連続だ

途中下車して、目的の船方農場へ!

峠を越えてしばらくすると、阿東(あとう)の長閑な田園風景が広がます。
私は途中の徳佐(とくさ)駅で下車し、目的地船方農場へ向かいます 

煙を上げて走るSL

徳佐駅を出発するやまぐち号。終着の島根県津和野町に向け、もうひと頑張り

農場に着きしばらく歩くと、ウッドデッキカラフルなガーランドフラッグで飾り付けられたカフェ「船方農場ファームテラスが見えてきます 

日が射すテラス

メニューを見ると、ピザ、シェイク、ソフトクリーム……うーん、どれも美味しそう。
ふと、手のひらにもおさまりきらないくらいハンバーガーが目に留まりました。
その名もチャコグリバーガー
ん?どんな意味??注文してみることにしました。 

Charcoal grilled burgerと書きます。炭火で焼いたハンバーガーという意味ですよ」
そう教えてくれたのは、スタッフの柳田悠里(やなぎだゆり)さん。 

やなぎだゆりさん

素敵な笑顔で応対してくれた、柳田さん

「このバーガーの売り船方牛100%のパティです。私たちも仕込みで丸めているんですよ。焼く様子も見られますので、うぞこちらへ! 

そばにあるグリルを案内してくれました。
コンロの中ではパチッパチッと木炭が赤く焼けています 

パティを網の上に置くと……
空腹感を刺激する、香ばしい匂いがただよってきました。 

網の上のパティ

ジュワーッ。炭火で熱せられた肉汁から煙が

焼くこと5分。
温めたバンズの上にレタス、トマト、タマネギ、そしてパティをのせタルタルソースと特製ソースをかけて出来上がりです。
「うちの一押しメニューです。ゆっくり召し上がってください
柳田さんに促されるまま、チャコグリバーガーをいただくことにしました。  

チャコグリバーガーを頬張る!

「立ち寄られたお客様から『この景観で食べるハンバーガーがいいんよね』と声をかけていただいたことがあります。私も大好きな風景なので、とても嬉しく思いました」 

農場

農場には『ハイジ』気分が味わえる大きなブランコも

ハンバーガー

ポタポタとタルタルソースや肉汁がこぼれ、シャキシャキのレタスとスパイスのきいたパティが口の中でとろけていく

実は柳田さんは関東地方の出身。学生時代のインターンで船方農場関連施設に短期滞在したことがきっかけで山口に引っ越されたのだとか。
「当時、毎日満員の電車通学でしたので、阿東での大らかな生活一瞬で山口の人になりました(笑) 

牧草を食べる牛

牧草を食べる牛や、走りまわるうさぎたちを目にすると、どこか日常の喧騒を忘れさせてくれる

私の夢を聞いてください!と柳田さんは目を輝かせます。
ここで生まれた新鮮な牛乳から特製のチーズケーキをつくれないか、イメージを膨らませているんです。もし出来上がったら、またここいろでレポートしてくださいね!」柳田さんは再び素敵な笑顔をみせてくれました。 

笑顔のやなぎださん

柳田さんに見送られ、旅を再開。
十種ヶ峰の頂上から田園風景を一望し、次の目的地へと向かいました。 

田園風景

阿東の大自然の中を行くオレンジ色のディーゼルカー。まるでパッチワークのよう

列車に乗って車窓を眺めていると、ふと気になる風景に出会えます。それはドライブでは見逃してしまう、素敵な出会いにつながることもあります。
山口の良さを発見しに、是非鉄道旅をしてみませんか! 

 

●SLやまぐち号 

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●船方農場ファームテラス

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