近づく新年を前に、山口県在住ライターが選ぶすすめ初詣スポットを紹介。今回は中央編です名の知れたお社から、山の中にひっそりたたずむ秘境のようなお宮まで、山口市と防府市の3社を巡ってみました。 

山口大神宮(山口市)〜創建500年を迎える西のお伊勢さま

まずは、「西のお伊勢さま」と呼ばれる山口大神宮から。
山口県庁のすぐ近くにある鳥居をくぐり、石段を昇ると、木彫りの馬が迎えてくれます。

伊勢神宮の「神馬(しんめ)」を模したもので、木彫りの神馬は全国的にも珍しいとか。 

さらに進むと、今度は木製の鳥居が。ますます伊勢神宮のようです。


階段を昇りきると、そこには内宮と外宮があります。
 


小鳥のさえずりと風の音だけ
が響く境内。いつ来てもどこかピンと張り詰めたものがあり、一気に厳かな空気に全身が包まれます。心身を引き締めて誓いを立てるには、やはりこういう場所に身を置くのが一番ですね。 

創建は1520年。大内義興氏が伊勢神宮に分霊を勧請したと伝えられています。伊勢神宮と同じく、内宮には天照大御神、外宮には豊受(とようけ)大御神が祀られています。江戸時代以降は「西のお伊勢参り」「山口参宮」と言われ、中国地方や九州からも多くの参拝者が訪れていたそうです。伊勢神宮にならい、式年遷宮も執り行われています。 

【内宮】

正月三が日は、例年810万人の参拝者で賑わう大神宮。2020年は、創建500年の大きな節目を迎えます。 

 

●山口大神宮

住所|山口県山口市滝町4-4
TEL|0839-922-0718
公式HPはこちら  

宇佐八幡宮(防府市)〜山奥にたたずむ霊験あらたかな八幡様

防府市を流れる一級河川、佐波川(さばがわ)沿いの山の中にひっそりとたたずむ八幡さまです。
石段を上がっていくと、鳥居のずっと奥にお社が見えます。あたりはしんと静まりかえり、自分の足音がやたらと大きく響くように感じます。 


半分くらい昇ったところに、立て札が。
 


「湧き水で身を清める…」 

自然の「聖水」に触れられるというだけで、ここまで昇ってきた甲斐があるように感じます。しかもこの手水、竹で水を引いていて、とても趣があるです。 

そして、さらに石段を上がってようやく辿りついた境内では、茅葺きの荘厳なお社が迎えてくれます。 

名称のとおり大分県の宇佐神宮を総本山とする八幡宮のひとつで、応神天皇、神功皇后と三女神を御祭神としています。891年に勧請され、いまの場所には1533年に建てられました。 

参拝を終えて振り返るとまっすぐ続く参道と雄大な山の景色が広がっています。これからの1の歩みをじっくり考えたい人にお勧めのお宮です。 

 

宇佐八幡宮
住所|山口県防府市鈴屋840
TEL|0835-36-1154 

玉祖神社(防府市)〜由緒ある「周防国一の宮」 

最後にご紹介するのは、防府市の玉祖(たまのや)神社。


これまでの二社と違って、田んぼや住宅が点在する平地にぽつんとあるので、石の階段を何段も昇らなくても簡単にアクセスできます。外観もこんまりとしていますが、実は由緒ある「周防国一の宮」なのです。 

このすぐ近くで生まれ育った筆者にとってとても馴染みのあるお宮ですが、いつ創建されたのがはっきり分かっていないほどに古い歴史があります。 

名称のとおり、祀られているのは玉祖命(たまのおやのみこと)。天照大神が天岩戸に隠れるときに、三種の神器のひとつ「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」を造ったと伝えられる神様です。 

敷地内では全身真っ黒な羽毛に覆われているのが特徴の鶏「黒柏(くろかしわ)」が飼われています。日本古来の種で国の天然記念物のこの鶏も、玉祖命がこの地に連れてきたと伝えられています。 


かつては初詣も地元の人が参拝する程度の静かなものでしたが、ここ数年は鳥居のあたりまで列ができるように。元旦には境内で甘酒の接待のほか、巫女さんによる舞の奉納などもあり
雅な雰囲気に包まれます。 

 

●玉祖神社
住所|山口県防府市大崎1690
TEL|0835-24-0474