その路地一歩入ると、積み重ねてきた年月を感じさせる古い建物が並んでいます。昭和期のスナックなどを彷彿させる看板も。 

路地

山口県山口市中心商店街から少し離れた、「新天街」と呼ばれる狭い通り。鄙びた風情の漂うこの通りにひとつ、太陽のような名前のお店があります。元保育士の飛田明美さんが経営する足裏リフレクソロジーのお店「ぽっかぽか」。

お店

保育士から転身。「人を癒す仕事に」

「足の甲や裏に、身体全体の状態が現われているんです。そこをケアすることで、いろんな不調が改善していくんですよ」

柔らかな照明と、ほのかにアロマの香りが漂う小さな店内で、飛田さんが分かりやすく説明してくれました。「お客さんは女性が中心ですが、『ここにくるとすごくすっきりする』と通われる男性もいらっしゃいます

店員
もともと、
保育士として働いていた飛田さん。小さな命を預かるプレッシャーから抑鬱状態となり、頭痛吐き気といった体調不良にも悩まされていたと言います。

「アロママッサージなど様々な施術を受けるうちに自分のペースで働けて、自分もせる仕事がしたい。そういう場を創りたいと思うようになって」。そのひとつの手段として選んだのが、リフレクソロジーでした。

大阪にある専門の学校で学びながら、自分も施術を受けるうちに体調が改善。気分の浮き沈み穏やかになり、「きれいになった言われるように確信を深めて、学び終え20135月、自宅2階でサロンを開きました。  

店員

自宅サロン→創業支援スペース→独立サロン開設 

まずは手作りのフライヤーを配ったりしながら周知オープン当初から知人などを中心にお客さんが集まったそうです。「でも、時間がたつにつれてだんだんと減っていって。皆さん、月に一度だったり、または半年に一度だったりと、いらっしゃるペースもそれぞれなので」

派遣の仕事並行しながら3年たったころ、転機が訪れました。中心商店街のなかに県が整備した創業応援スペースへの出店を誘われたのです。2年間という期限付ではあったものの、チャレンジすることを決意。派遣の仕事をやめ、サロン1本にエネルギーを集中しはじめました

「入ってみると、商店街に買い物に訪れた方などが次々といらっしゃるようになり、一月のさんの数でみると自宅サロンの78倍に増えました

また、ほかの出店者や先輩経営者などと繋がりができたことも、大きな刺激となったといいます。「チラシの作り方や効果的なメニューの組み方、売り上げ目標の設定など、多くの学びがありましたね」

2年間さまざまな経験を重ね、2018年に知人から紹介された現在の場所に念願の独立したサロンを構えました。

看板

施術の確かさはもちろん、飛田さんの明るさや、サロンの温かな空気感などからファンが増え、多くのリピーター客に愛されています。 

古くて新しい「昭和な路地」 

ただ新天街は地元育ちの飛田さんでさえ、出店するまで一度も通ったことのなかったそう

路地

「でも、私とほぼ同時期にベーグル店や居酒屋、カフェなどが次々とできて、どんどん楽しいところになっているんです。この通りを目指してくる人も増えていて、時間があるときは道案内しているんですよ

確かに、取材中にも多くの人たちが次々とこの通りを訪れていました。

これからも「一日、一日続けていく」

「継続は力なり。続けることが大事ですね」

起業してこれまでのことを振り返って一番大切だと感じることを尋ねると、飛田さんははっきりとこう答えました。

「派遣の仕事とのダブルワーク時代、なかなかうまく行かなかったころ辛い時期もありました。でも諦めずに続けていたことで、創業応援スペースの話に繋がった。このお店もそう。続けていたからこそ、巡り会えた場所。とは人との出会いですね。この2つは、これからも大事にしていきます」

最後に、今後の目標を聞いてみました。
「そういう質問が、一番苦手なんですよね」と苦笑いしながら、飛田さんは答えてくれました。

店員

「ここに来て、癒されて『明日、またもう一日頑張ってみよう思ってもらえる空間を続けたい。それだけなんです。私自身、すごく辛いときがあったので、そういうときにほっとできる場所の大切さが身に染みて分かる。だからほんと、これからも一日、一日と続けていくことが、一番の目標です

 

 

執筆時期:2020年10月
※本記事の情報は執筆時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接各スポットへお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

 

 

住所|山口県山口市中市町6-3

営業|10:00~18:00 

定休|不定休 

TEL|090-1683-1758 

HPはこちら