クリスマスにバレンタインデー。これから贈り物欠かせないイベントが続きます。  

新型コロナウイルスの流行により、直接人に会こと二の足を踏むようになった現在、「せめて大切な人に贈り物だけでも」と考えるも多いのではないでしょうか。の際に欠かせないのが、ラッピング。 

「包装紙の選び方やリボンの結び方は、相手への想いを伝える大切な表現。それもプレゼントの一部なんです」 

そう話すのは、ラッピング教室などを主催する「紡 TSUMUGU」代表の村田佳子さん(山口県防府市)。村田さんのアトリエにお邪魔し、ラッピングの豊かな世界についてお聞きしました。 

コーナー

袋だって、オリジナルで作れる 

アトリエに入ってすぐ目を引いたのは、きれに並べられた箱や容器たち。長方形や楕円、円柱、マグカップ……それぞれまったく形は違いますが、いずれもさり気なくラッピングしてあります。 

「基本、なんでもきれいに包むことができるんですよ」と村田さん。「それに、包むだけじゃなく、袋から作ることも珍しくありません」 

袋から作る?
これまで、贈り物のための袋を自作するという発想を持っていなかった筆者にとっては正直驚きでした。 

「例えば、これ」
そう言って村田さんが机に並べたのは、真新しい消しゴムやペン、クリアファイルなど。 

文具

「この文房具は中学生の娘が、友だちの誕生プレゼントに買ったものです。これから包んでみましょう 

村田さんは包装紙を広げると、切る、折る、貼る……という作業をテキパキと進めていきま「一番大きなクリアファイルにサイズを合わせて。隙間があるとそこだけ潰れたり、よれたりするので、ピタリとしたものに仕上げていきます 

人

5分ほどで特製の袋の出来上がり。金色のリボンを掛けて…… 

リボン

完成です。一点ずつの文房具が、あっという間に贈答セットに変身しました。 

人

もともと不器用。「100回以上練習したことも」 

手際の良さから、やはりもともと器用なタイプなのだろうと思ってしまいますが、「ぜんぜんそんなことありません」と村田さんは笑います 

「すごく不器用なほう。ラッピングは必要に迫られて学び始めたら、その奥深さにはまってしまったんです 

独身時代、洋菓子店や文具店で働いていた村田さんは、ギフト用のラッピングをする機会が何度もあったそうです。「苦手だったけど、やらざるを得ないので。でもピタッと折り目が揃ったり、リボンがきれいに結べたりしたら嬉しくて」 

結婚後は一旦専業主婦となりましたが、お子さんが幼稚園に通い始めたのを機に本格的に学びはじめます。「うまくできなくて、100回以上練習を繰り返した包み方もあります」と明かします。 

2010年にギフトラッピングコーディネーターの資格を取得し、2012年には講師の資格試験にも合格スイーツや和風のものを包む技術も身につけています。 

スイーツ

スイーツは中身が見えるように包むのが特徴。透明な箱に入れて、こんな風に

それほど学んでも、ときには「これはどうすれば……」と言葉を失ってしまうようなオーダーを受けることも  

「結婚祝いに贈るからと、鍋のセットのラッピングを頼まれたんです。大きいし、抱えるのも大変なほど重いし……」それでも理想とする形に仕上げ、依頼されたお客さんかとても喜ばれたそうです。  

「相手を想い、中身に合ったもの」が基本 

多様な包み方をマスターしている村田さんですが、すべてに共通しているものはとてもシンプルのこと 

それは受け取る方の好みに合っているかどうか。例えば先ほどの娘から友だちへのプレゼントの場合、包装紙の色はその子の日ごろの趣味や性格を思い浮かべながら選びました」 

中身や手渡される場所とのブレがないことも鉄則です。「普段使いの日用品なのに派手でゴージャスに包んだり、またはその逆だったり。やはりTPOに合っていないとおかしいですから」 

リボン

「和のもの」のためのラッピング。専用の包装紙やリボンがある

そしてもっとも大切なのは、「想いを表現する、ということですね。丁寧に、心をこめて包むなら、必ず伝わります」。そう強調します。 

「包むことは、相手への感謝を紡いでいくということ。室町時代には和紙を使った包み方の作法『折紙礼法』が確立されていたことからも分かるように、日本人は包むことを大切にする感性が流れているんです 

ロゴ

村田さんのアトリエのロゴ

「こんなとき、だからこそ」 

新型コロナウイルスによる経済の停滞で、様々な出費が削られつつある現在。「ラッピングは、真っ先に省かれるものかもしれません。でも、こんなときだからこそ、言葉で伝えられない気持ちを包み込んで、大切な方への紡いでみてはいかがでしょうかと村田さんは話しています。 

 

 

執筆時期:2020年11月
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