扉を開けると、芳ばしい香りにふわっと包まれました。ショーケースには、焼きたてのパンがずらりと並んでいます。 

パン

パン

ここは山口県周南市のパン専門店Le Grand Ballon」。202011月にオープンしたばかりですが、9時の開店と同時にお客さんが来店。すでに多くのファンがついているようです。 

「安心安全な素材を選んでいるので、そこに価値を感じていただける方に喜んでもらっています」。店主の西村陽介さんが、焼き上がったバケットをオーブンから取り出しながら話してくれました。 

焼く

じっくり寝かせて作る、しっとりした食感 

小麦とライ麦は国産の。特に小麦は山口県産「せときらら」を中心に使っていますほどよいグルテンボリュームも出て、小麦の甘みや風味もしっかり感じられる。とても気に入っています 

砂糖はきび砂糖。油脂はバター100%。マーガリン、ショートニングは完全オフです。 

製法にも特徴がありました。一般的な日本のパンと比べ、小麦に対する水の比率を2割程度多めにし、生地も15時間以上寝かてから焼き上げています。そうすることで小麦の香などが引き出されて、瑞々しくしっとりした食感が楽しめるそうです 

職人

水分量の多い生地に合わせて、ドイツ製の遠赤外線オーブンを使っています。「生地の中心部から熱していくので、全体がいい具合に焼き上がるんです」と西村さんは言います。 

オーブン

ドイツ製の遠赤外線オーブン

フランスで出会った、本場のパン文化 

パン職人歴10年の西村さんは鹿児島県生まれ。福岡市の人気店「パンストック」で製造チーフとして働き、2号店の店長も務めました。1年ほどフランスに渡って修業したことも。 

「ドイツとの国境に近いアルザス地方の田舎町でした。都会的でおしゃれな商品ではなく、粉、塩、水だけで作ったシンプルなパンが何種類もあって、しかも家庭ごとに好みも食べ方も違う。いろんなチーズと食べたり、フルーツと合わせたり。そんな伝統的な食文化に触れて、パンに対する見方が深まりました」 

お店では、アルザス地方の発酵菓子「ミニクグロフ」や、ドイツの菓子パンレッツェル」なども並んでいます。 

焼き菓子

アルザス地方の発酵菓子「ミニクグロフ」(手前)

「美味しいパンを届けたい」一心で開業

夢だった独立開業を叶えるため2020年3月、奥さんの出身地である周南市に移住。しかし、直後にコロナ禍に見舞われました。社会は混乱し、先行きが不透明に。店舗も見つかなかったため、一時は開業をたことも。 

それでもこんなときだからこそ、美味しいパン地域の方に笑顔になってもらいたの思いに衝き動かされて、準備を再開。ようやく見つかったのが、市の中心部にある現在の店舗でした。 

ドア

店名は、アルザス地方最高峰のグラン・バロン山(標高1424メートル)に由来しています。「そこに暮らす誰からも親しまれ、いつも生活に寄り添うようにそびえていました。そんな存在のパン屋を目指して、これからも最高の味を追求していきますと西村さんは話しています。 

人

 

 

執筆時期:2021年1月
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Le Grand Ballon

住所|山口県周南市徳山新堀6676-1 

営業|9:00~18:00(売り切れ次第終了) 

定休|月、火曜(毎月一度、日曜に休みあり) 

TEL|0834-34-1623 

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