テーブルに置かれた、木製やアクリル製の板。 

板

これは高機能ポップ。ここにスマートフォンを近づけるだけで、Wi-Fiに接続されるんですよ 

確かにあっと言う間に繋がりました。 

スマホ

さらに、部屋の壁に設置されたタブレットは、丸ごとカレンダーになっています。 

タブレット

「家族がそれぞれのスマホでスケジュールを入れたら、自動で集約されます。こを見るだけで、みんなの予定が把握できるんです」  

ここは山口県防府市のWebエンジニア中村智さんの自宅兼オフィス室内にはほかにも、中村さんが開発したり、制作したりしたIT関連機器がさりげなく置かれています。  

今回、筆者がこちらを訪れたのは、「まったく新しい概念のWebサイト」を中村さんが開発したと聞いたから。それが、個人の公開ポータルサイト「ヒトイス」です。 

サイト

ヒトイスのトップ画面。18カ国語に対応している

ヒトイスのどこが、どのように新しいのでしょうか。ITに詳しくない筆者にも分かるように、中村さんは丁寧に教えてくれました。 

人

自分の価値や魅力を、まるごと伝えるツール 

まず一番の特徴は「異なる媒体で発信しても、すべてのフォロワーに届けられるところ」とのこと 

例えば、ユーチューブといった動画投稿サイトや、ツイッターのような文章投稿サイト、または各種ブログなどを利用する場合。現状では、それぞれのサービスごとのフォロワーにしか届けることができません。 

ところがヒトイスなら、どんなサービスを利用していても関係なくヒトイスフォロワーの全てに更新情報を届けることが可能となります。 

「これまで、フォロワーサービスごとに分散していました。けれどヒトイスを使えば、動画のフォロワーがブログを読んでくれたり、ツイッターでしか接点のなかった人が動画のコンテンツに興味を持ってくれたり。自分の価値を繋げ、魅力を丸ごと伝えることができるようになるのです 

画面

ヒトイスユーザーの画面。ブログの後に、ツイッターの記事が続いている

開設、更新無料。「誰でも、手軽に」 

もう一つ。費用などの点でも従来のホームページHPとは大きな違いがあります。現在、起業家などが仕事内容を周知するためにHPを開く場合、専門のデザイン会社に制作を依頼するのが一般的です。 

「そうすると、安くても30万円はかかります。しかも、プロバイダーとの契約やドメイン料、毎月の維持費や更新料なども発生し、かなりの出費となってしまいます。しかも更新しなかったら検索エンジンの表示順位が下がり、見つけてもらいにくくなる。そうなると、いったいなんのためのHPなのか分からなくなってしまいます」 

ヒトイスの場合、そうした諸々の費用や手続きは一切不要。パソコンかスマホから無料で利用可能ですしかもSNSと同じように、手軽開設、更新できるのです 

さらにSNSのようにコンテンツがどんどん流れて消えていくのではなく、ストックされ続けます。つまり、例え数年前に更新した記事でも、検索エンジンヒットするのです。 

PC

確かに、これまで聞いたことのない仕組みです。それにしても、のような思いからヒトイスの開発に取り組んだのでしょうか 

依存せずに生きるために、世界中にファンを 

中村さんは組織に依存しなくても、個人が経済的に自立でき、幸せを感じられる社会にしていきたいと話します。 

「若いときに夢を抱いていても、多くの人は会社や組織に依存しなければ生きていけなくなります。でも今は、自分を世界にアピールして、ブランド化していくなら、好きなことをして自立できる時代ですから 

確かに、最近は釣りやスノーボードといった自分の趣味を発信しているうちに、メーカーと契約したり、オリジナルブランドを立ち上げたりと、仕事として成り立っていく人が珍しくなくなってきました。 

うした成功事例に共通しているのは、「多くのファンがいること」と中村さんは見ています。 

たくさんのファンに愛されることは、これからの個人起業家にとって不可欠。クラウドファンディングも、1万人以上のファンがいれば成功しやすいと言われています」 

ファンになってもらうには、まず自分を知ってもらわなければなりません。そのためには、サービスごとに分散され現状を変える必要がある-。んな思いが、開発の動機となったそうです 

ヒトイスで、「Web本来の姿に」 

そもそも、ヒトイスの名前の由来は、“人is~”。
自分自身をまるごと伝えるサイトとして、どんどん利用してほしい。そして、好きなことや得意なことで自立する人が増えていくなら嬉しいですね 

笑顔

もう一つ、思いの根源にインターネットに対する懸念もあると言います。 

もともとWebは、世界中の人が情報を共有し、人類全体で知のレベルを上げていくことを目的に開発されました。でも現状は理想から遠く、人々を分断し、対立の原因にもなっています。 

「ヒトイスが広がることで、情報をシェアし、繋がり合うというWeb本来の姿に少しも近づくなら嬉しいですね」。中村さんはそう願っています。 

*** 

中村智さん 

大阪出身。山口大学で人工知能を研究し、卒業後は県内のWeb制作を手掛ける広告代理店や、システム開発会社に勤務独自サービスで、Webに新しい風を吹かせたい」と考えITエンジニアとして独立。2019年春、グラフィックデザイナーの妻・子さんとkinois(キノイス)」を設立。 

 

 

執筆時期:2021年3月
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住所|山口県防府市下右田823-1 

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