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2019/01/16 【山口】周防大島

周防大島と瀬戸内、日本全国をつなぐ島の古民家宿|せとうちつなぐキッチン郷の家

by 武井 奈々
大阪生まれ大阪育ち。瀬戸内海の穏やかで豊かな暮らしに惹かれ、2017年山口県周防大島へ移り住みました。海の向こうに四国の山並みを眺めながら、島暮らしを満喫中。島…

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山口県でみかんといえば、周防大島町。秋冬のシーズンには島内のあちこちで色づいたみかんを目にします。



■せとうちつなぐキッチン郷の家へ

そんな周防大島の北側に位置する日前(ひくま)地区。大島では、海側の集落を『浜』、山側の集落を『郷(ごう)』と呼んでいます。

2017年5月、日前の郷に一軒の古民家宿がオープンしました。その名も『せとうちつなぐキッチン 郷の家』。

浜側から、道しるべを頼りにぐんぐんと坂を登った先に現れる郷の家。大正時代に建てられたという立派なお宅です。

こちらが郷の家の女将、白鳥法子さん。この日は、月に一回の『カレーの日』。普段は宿泊や予約のお客様のみ食事ができますが、カレーの日は誰でも予約なしでランチがいただけます。



■郷の家の絶品スパイスカレー

今回は、東インド風イノシシカレーと、スリランカ風冬瓜のココナツカレーの二種盛り!マンゴーレモンジャムと合わせながらいただきます。古民家で、お膳にのせて供されるエスニック料理、なんとも不思議な組み合わせですが、それが意外とマッチしているんです!



■周防大島産のジビエ

地元、周防大島で獲れたイノシシ肉がごろり。赤ワインビネガーに漬け込み、丁寧に調理された肉は全く臭みがなく、程よいやわらかさ。冬瓜のココナツカレーにはカレーリーフやフェネグリークなど聞き慣れないスパイスが入っていますが、まろやかで優しい甘みが口の中に広がり、どこか懐かしさを感じさせる味わいです。



■郷の家を織りなすもの

日前で育った白鳥さんは、子どもの頃から海が大好きで、将来は海に関わる仕事をしたいと思っていたのだそう。学生時代は海洋研究を行い、卒業後に就職した広島県庁では、水産業界で多くの漁師の方と関わる機会を得ました。その頃の繋がりが今でも続いていると言います。

「漁師さんにトロ箱(海産物を入れる箱)いっぱいのイワシや牡蠣をいただくことがあり、それを同僚に振る舞っていました。新鮮な魚介類の美味しさに感動して、今まで魚を買ったことのないような子が、自分で魚屋に行き、魚を捌くようになったりして。魚食普及とはこういうことか、と実感しました」

幼い頃から海に囲まれ、就職してからも海の恵みを体感してきた白鳥さんは、徐々に「海に関わる仕事なら、別に公務員でなくてもいい」と思うようになり、同時に周防大島へ帰りたいという気持ちが強くなっていきました。

その頃巡り合ったのが『尾道自由大学』。文化や暮らし、環境など様々な学びを提供している場所で、一年間スタッフとして働きながら、現在の郷の家に欠かせない出会いを多く経験したのだそう。その一部がこの物販スペースにも表れています。

先ほどのカレーにも使われていたスパイスは、尾道自由大学でスパイス学の講師をしているメタ・バラッツさんのものです。その他にも、オリジナルブレンドオイルの製造、販売を行なっているablabo.のこだわりの油や、大崎上島のお醤油など、白鳥さんセレクトの上質な食材が並んでいます。

「郷の家では、化学調味料や添加物に敏感な方でも、安心して食べられる食事を心がけています。何よりシンプルで素材の良いものは、やっぱり美味しいと思うから」。

周防大島や瀬戸内の食材を、心を込めて料理する。

これまで様々な出会いと経験を積んできた白鳥さんだからこそ、できることかもしれません。



■郷の家で開かれるワークショップ

郷の家では、ユニークなイベントやワークショップが頻繁に行われています。こちらは筆者も参加した、ミツロウワックスで床を磨こう!というワークショップ。島の養蜂家さんのミツロウと、岡山のablabo.さんの油を使い、皆でミツロウワックスを作りました。

作った後は、無垢の木材でできた廊下を拭き拭き。しっとりとツヤが出て、美しくなりました!残りは持ち帰り、自宅の床磨きの際に重宝しています。

現在、郷の家では月一回の定期イベントとして、カレーの日と居酒屋ナイトを開催しており、他にも島の素材で作るリースや、打楽器のライブなど季節ごとに様々な催しが繰り広げられています。持ち込み企画も大歓迎だそうで、旅人がここに滞在しながらワークショップを開催するなど、普通のお宿とは一風変わった面白い使い方ができますよ。

春は筍掘りや磯遊び、夏は魚捌きにマリンスポーツ、秋は名産のみかんに舌鼓を打ち、冬は薪風呂や薪ストーブであたたまる……。

島育ちの白鳥さんのガイドで、周防大島のユニークな楽しみ方を教えてもらえる宿、『せとうちつなぐキッチン 郷の家』。その名の通り、周防大島にいながらにして島内外の様々な人や食材にも出会える、つながりに溢れたお宿です。


〈店舗情報〉
せとうちつなぐキッチン 郷の家
住所 : 山口県大島郡周防大島町日前829
tel : 090-1355-1749
宿泊は一日一グループ限定
一泊朝食付き 7,000円、夕食 2,000円〜※応相談
ランチや夕食のみのご予約もお気軽にお問い合わせください。
URL : https://tsunagu-kitchen.shopinfo.jp/
駐車場 : 有り


取材時期:2018年12月
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。
最新の情報は直接各スポットへお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

 

取材・文:武井 奈々
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Spot Information

せとうちつなぐキッチン郷の家

住所 山口県大島郡周防大島町日前829
TEL 090-1355-1749
URL https://tsunagu-kitchen.shopinfo.jp/

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