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2019/05/24 【山口】山口

限定600本! エレガントでおしゃれ、フルーツに合う。女性が女性のために開発した新しい日本酒「Princess」|山城屋酒造

by 大村 たかし
防府市出身。地方新聞社で18年間記者として活動後、コーチ、カウンセラーとして独立。起業家へのインタビューやプロフィール記事の作成、書籍の編集も行っている。趣味は…

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ピンクゴールドのラベルに、グラスを手にする女性のシルエット。そしてアルファベットの文字。

「気品のあるワインだな。いや、シャンパンか?」

初めて見たとき、素直にそう思いました。でも、これが日本酒とは……。

「女性がプレゼントとして選びたくなるお酒を目指したんです」

約400年の伝統がある山口市の山城屋酒造(山口市道場門前)が、2019年4月に発売した純米大吟醸「Princess(プリンセス)」。発売直前の試飲会では、「おつまみ」としてイチゴやグレープフルーツ、そしてチョコレートファウンテンを用意。参加者から「すごく合いますね」と好評だったとか。そんな話を宮﨑朋香専務(写真)から伺うほどに、僕が抱いていた日本酒の男性的なイメージがほろほろと溶けていくのでした。


400年の伝統を継ぐ

そんなプリンセスは、日本酒づくりへのリスペクトと女性ならではの革新性がしっかりと発酵して生まれた一品でもあるのです。

実家が営む山城屋酒造に朋香さんが戻ったのは、プリンセスを発売するわずか1年前。それまで社長を務めていた弟の展一(のぶかず)さんが病気のため急逝したことを受け、「400年の歴史をここで絶えさせるわけにいかない」と会社勤めを辞め、十数年ぶりに復帰したのです。

【スタッフと談笑する朋香さん㊨】


生前、展一さんは昭和初期までつくっていたとされる「鴻城乃誉」(こうじょうのほまれ)という日本酒を独自研究。山口大神宮の地下水と、市内阿東徳佐の契約農家が栽培する農薬・化学肥料不使用の山田錦を使って、2014年に周南市の酒蔵の協力のもと復活させました。

「弟が甦らせた伝統の味を、私が繋いでいかなければ」。そんな想いで家業を担いはじめた朋香さん。けれど仕事を始めた翌月の新酒発表会で、壁にぶち当たります。

「麹や精米歩合について質問されても、何も答えられなかった。それが悔しくて……」

「酒づくりの世界」を身体で覚えようと、市内阿東徳佐の契約農家に出向いて酒米づくりを体験。周南市の酒蔵にも何度も通い、「酒造会社の専務」としての自分をゼロから仕込み始めました。

【契約農家で酒米用の田植え作業を手伝う朋香さん 2018年5月】


女性にしか作れない、女性好みの日本酒を

プリンセスのアイデアが生まれたのは、稲刈りが終わった2018年の秋でした。

「日本酒に携わるのなら、自分にしかできない女性向けのお酒を生み出してみたい」

「鴻城乃誉」と同じ酒米と水を使って、甘口で香り高く、フルーティーな日本酒に仕上げるには……。酵母の種類などを杜氏や専門機関に相談しながら、オリジナルの味の開発に没頭しました。

【「美味しくなあれ」と語りかけながらお酒の状態を見守る朋香さん 2019年2月】


酒蔵での仕込みでは、その神聖さに感動することも。「麹菌を振る工程など、まるで神事。とても厳かでした」。目に見えない微生物たちの力を借りてお酒をつくっていることを実感し、「小さな声で『美味しくなあれ』ってささやきかけながら作業していました」と振り返ります。

そうして完成したプリンセス。商品名は、数百年続く代表銘柄「杉姫」への敬意を込めてネーミングしています。

【杉姫、鴻城乃誉、そしてPrincess。400年の伝統はしっかりと受け継がれている】


味だけでなく、外観にも女性目線を徹底。「女性が贈り物を選ぶときの決め手は、なんといってもデザインの良さ。そこは譲れないポイントでした」。ラベルは、イメージ通りのピンクゴールドを目指して印刷業者とギリギリまで試作を繰り返したそうです。

ギフトボックスだって手を抜いていません。ボトルを取り出した後、アクセサリーなどを大切に仕舞えるようにと、小さな中皿まで入っています。

「ほとんどの日本酒は桐箱に入っていますけど、あれ、使わないですよね。これは特別な箱としてずっと愛用してほしいので」


贅沢なひとときを演出

発売後2週間ほどで、生産した600本のうち半数近くが売れる人気商品に。「令和の幕開けを祝って乾杯した」という声もたくさん寄せられたそうです。

ラベルとギフトボックスには、こんな文字も刻んであります。

Time with you.

「大切な人へのプレゼント、または自分へのご褒美として、贅沢な時間を過していただけたら嬉しいです」そんな朋香さんの想いが結晶した言葉です。

取材後、さっそく実家の母にプレゼントしてみました。「きれいなお酒ね~。これは、ワインかね。えっ、日本酒??」と期待通りのリアクション。ひと口飲んで「すごく飲みやすいね。それに、いい香り……」。そう言うと、ワイングラスをゆっくりと傾けて午後のひとときを楽しみはじめました。

Time with you.

あなたは誰に、特別な時間を贈りますか?


*****

純米大吟醸「Princess」 4300円
ギフトボックス入り   4800円
(いずれも税別)

 

取材時期:2019年5月
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。
最新の情報は直接各スポットへお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

取材・文:大村 たかし
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Spot Information

山城屋酒造株式会社

住所 山口県山口市道場門前2丁目1-7
TEL 083-922-5757
営業時間 10:00~19:00
定休日 水曜日
URL https://sugihime.jp/

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