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2018/10/20 【山口】下関

バラの香りと美しさ、お花の魅力を再発見しませんか

by 編集部:ちゃちゃ
福岡県北九州市生まれ。 普段はごろごろ大好きインドア派。 美味しそうなもの、綺麗なお花、のんびりできそうな温泉、その他わくわくしそうなことを見つけると急遽アクテ…

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みなさんは「プルースト効果」というものをご存知ですか。
ある香りを嗅いだ時に、ふと記憶がよみがえる効果のことです。自分の好きな香りや感動した香りによって思い起こされるその瞬間の記憶は、言葉で思い出される記憶よりも鮮明と言われています。

今回はそんな効果のある「香り」の中でも華やかなバラの香りに出会ってきました。

突然ですが、皆さんはお部屋にお花を飾られていますか。
私自身、お花を飾ることが少なくなり、花本来の香りを感じる機会も減りましたが、久しぶりに自然の花の香りに包まれて、なんともいえない幸せな気分になりました。

お邪魔したのは山口県下関市の「司ガーデン」。年間約40種類のバラを育てています。バラの香りは香水やサシェ、ハンドクリームなどに多く使われていますが、やはり自然の香りには勝りません。上品、優雅で、華やかさをまとった香りは、魅力的であり、リラックスさせてくれるものでもあります。

今回一番印象に残った香りは「エトルファシネ」と呼ばれる品種で、想像する香りとは異なり、すっきりとした優しい香りでした。最初は優しく柔らかな香りですが、徐々にバラ特有の華やかな香りが感じられます。

この「エトルファシネ」はブランドローズとして、日本で生まれた珍しい品種です。海外で生まれたもののように自然環境には強くありませんが、その分、しなやかで柔らかく、日本らしさが表現されています。

品種によってこんなにも香りが異なるとは思っていませんでしたが、「品種だけではなくて、作り手によっても変わるんですよ」と教えてくれたのが代表の中司さんです。

「同じ品種でも誰が作ったのかがわかるんですよ」と笑顔で語る中司さん。

小さい頃から畑で遊ぶ機会が多かった中司さんは、自然とお花を育てることに興味を持ったそうです。そしてそれを仕事にしたいと考え、農業大学校へ進学。卒業後、どのお花を育てようかと考えたときに、作り手や育てる環境によって品質が変わるバラを選ばれたそうです。

例えば花の王様と呼ばれる胡蝶蘭は、生育環境が決まっており、その環境でなければ生育しないというとても繊細なお花です。それに比べてバラは、氷点下でも摂氏50℃でも育つ丈夫なお花です。育て方によって如何様にも変わり、作り手の個性を出せるそうです。

 

「感動させたい」

作り手の個性が生きるバラですが、一般的に、購入したお花が良いものかどうかの判断基準は日持ち。「ここのバラは何日間枯れなかったよ」とお話されるそうです。

言われてみると確かに、お花の良し悪しはどれだけ長くきれいに咲いた状態を保てていたかを基準に考えることが多い気がします。

中司さんのお話しによると、日持ちするものを作ろうと思えば、2ヶ月間ずっと咲いているようなバラを作ることも可能だそうです。

しかしながら、中司さんは、枯れるまでの日持ちではなく“感動の日持ち”で勝負したいと話されていました。バラを手に取った時の感動がいつまでも残る、その“日持ち”を大切にしたいということです。 「人を感動させることができる、そんな花づくりがしたい」それが中司さんの想いであり、同時に中司さんの育てるお花の個性です。

見た目や香り、触感など、購入する人や贈る人に合ったバラを作ることを目指しています。例えば、結婚式の新婦さんのブーケに使われるものは、結婚式が行われている2時間が最もきれいな状態であることを目指して育てるそうです。

 

ちょっと面白いバラを

しかし花市場はどんどん縮小しているとのこと。「どうやったらお花に興味を持ってもらえるか」、「バラの魅力をどう伝えたら良いのか」かなり悩んだそうです。

そんな時、中司さんが考えたのが“メッセージローズ”。
伝えたい気持ちをバラに託して渡す、なんともロマンチックですね。

“メッセージローズ”には好きな言葉を自由に入れることができるそう。ほとんどがプロポーズの言葉かなと思いましたが、意外にも「ごめんね」も人気だそうです。
言葉に出して言いにくいことを代わりに伝えてくれるのはいいですね。

また、品種や育て方によっても文字の入れやすさが違うそう。「人の顔で化粧ののりが良い悪いというように、バラの花びらにもあるんですよ」とお茶目に話されていました。

そして、お花農家だからこそできるものがこの“メッセージローズリング”です。
バラの中にリングがはまっているんです。

これは結婚4年目の花婚式にプレゼントするのがおすすめです。
その時に大切なお相手にプレゼントされてみてはいかがでしょうか。
素敵な香りとともにプルースト効果も発揮され、記憶に残る素敵な思い出となること間違いなし。

 

失敗の許されないものだからこそ
休まず手をかける

バラの生育にはかなりの苦労が伴います。ビニールハウスの中で育てるのですが、蒸れを防ぐため、普段は窓を開けています。しかし花びらは水に濡れたまま放置すると腐ってしまうため、雨が降る度、昼夜を問わずビニールハウスの窓の開閉を行わなければならないそうです。

また、“メッセージローズリング”は特に失敗できません。
蕾の状態でリングを入れてからも成長し続けるので、葉や茎を傷つけないよう、一緒に糸で吊るしたリングも少しずつ引き上げていきます。365日見守り続ける必要があるんです。

そんな苦労のもと、毎日丁寧にバラを育てている中司さん。お話しを伺っているとお花への想いがかなり伝わってきました。「もう一度花の魅力を再認識してほしい」そんな想いが込められたバラは、今日も香り続けています。

取材:2018年9月
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。
最新の情報は直接各スポットへお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

取材・文:編集部:ちゃちゃ
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Spot Information

司ガーデン

住所 山口県下関市豊北町大字神田上4905-4
TEL 083-788-1321
URL http://barasaku.com/

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