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2018/08/07 【山口】周南

【三ツ星深堀企画】鹿野高原豚のハム&ソーセージ

by 上村 敏行
上村 敏行(かみむらとしゆき)。ライター歴20年。編集プロダクション株式会社J.9代表。食を通じた地域活性化を目的とする一般社団法人メシオコシカンパニー理事。特…

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肉を噛みしめる心地よい食感
鹿野高原豚のハム&ソーセージ


スライスして断面を曲げた時、肉のきめの細かい繊維が、やさしく広がるように裂けていく、これが添加物の使用量を抑えた製法で創り上げた“本物のハム”の証です。「鹿野ファーム」のハム・ソーセージは、自社農場でこだわり抜いて育てた「鹿野高原豚」そのものの味、自然の色合いを生かし、噛むごとに味わい深い逸品ばかりです。
「やまぐち三ツ星セレクション 長州吟豚シリーズ」は流通する豚の中でも最高レベルに位置し、「鹿野高原豚」の最高級を目指したおいしさです。
「長州吟豚」のあらびきウインナーは通常よりもさらにきめを粗くすることで、心地よい歯ごたえとともに、バランス良く詰めた肉と脂の旨み、甘みをより実感できます。

鹿野高原豚のふるさとは
とにかく山深いところ



山口県周南市(旧鹿野町)「鹿野ファーム」の飼育舎は、清冽(せいれつ)な錦川の源流を有する山中にあります。車で向かう途中、少し不安になるような細い山道を進み、ようやく辿り着いた本社農場。「山深いところにあるでしょう。夏場でも涼しく、冬は大雪に包まれるんですよ」と、社長の隅明憲さんが笑顔で迎えてくれました。鹿野ファームは昭和58(1983)年に、この地を開拓し養豚業をスタート。「養豚に理想的なひんやりとした高原で、当時山口県にはなかったハイポー豚の飼育を始めました。安全でおいしい豚を育てるのはもちろん、目指したのは若い人たちも働きたいと思ってくれる職場。衛生管理、計数管理もしっかりとした、会社組織としての新しい養豚業です」と振り返る隅社長。

「ハイポー」とは「ハイブリッドポーク」の略称で、高度の交雑技術「四元交配」により生まれた品種です。ストレスフリーの飼育舎で、麦や米、海藻の飼料で育てられた豚は、肉質が柔らかく、きめ細やか。色は淡いピンクでほんのり甘く、臭みもありません。そして、常に安定した品質の豚肉になるのが特徴。同農場で飼育するハイポー豚を総称して「鹿野高原豚」と呼んでいます。




 

研鑽を重ねたハム・ソーセージ
地域とのつながりもできた

母豚300頭規模から始めた養豚業は、現在ではグループ全体で母豚1200頭規模となり年間出荷頭数は2万5000頭となりました。ハイポー豚の飼育、加工、製品販売まで一貫する「鹿野ファーム」。自社でハム・ソーセージ作りを始めたのは平成元(1989)年のことでした。「ヨーロッパで食べたハム・ソーセージの味に感銘を受け、農場の隅に小さなガレージを建ててハム作りへの挑戦を始めました。試行錯誤を重ね、ようやく完成したハムを地元の農業祭で販売したのが第一歩です」と隅社長。ハムの評判は上々で、すぐに完売。その時、“お客様と対面して物を売る喜び”を改めて感じた、と話を続けます。「飼育する豚の品質には自信を持っていましたが、それまで地域の方々との交流はあまりなく、私たちの印象は『何やら、山奥で豚を育てている人たちがいる』という感じだったと思います。食肉加工部門を立ち上げた後は地元の方の雇用も増え、関係もより密に。ハム・ソーセージが認められたことで、会社が進むべき道が明確になりました」。

小さなガレージから始まったハム・ソーセージ作り。現在は、本社農場よりクルマで30分ほど山を下った場所に「ハイポーハム工房」を構えています。ハム、ソーセージのバリエーションは多岐にわたり、総菜も含めた約70アイテムを製造。徹底した衛生管理のもとで作られます。「樫の木のチップでじっくりとスモークし、増量剤なども注入しないので、原材料の7割程度の重量でしかハムを作ることはできません。豚肉本来の味が引き立ち、肉の繊維を噛みしめるような歯ごたえがある。これが本物のハムの証なんですよ」と隅社長は胸を張ります。


 

5万頭へと農場規模を拡大
よりおいしい鹿野高原豚を


「鹿野ファーム」では、最先端の糞尿処理技術などを取り入れ、農場を倍の規模に拡大する計画を進めています。そして、よりおいしい豚を開発するための研究にも余念がありません。「鹿野高原豚の飼料は、麦が20〜30%と多めで、海藻、近年は国産米も加え、110日以上与えて育てています。それだけでもリッチな餌なのですが、新たに注目しているのが酒粕。山口県は言わずと知れた酒どころでもあります。酒粕を飼料に加えたワンランク上の鹿野高原豚を作る。山口銀行が主体となり、地元の各酒造メーカーと私たち養豚家が足並みをそろえて取り組む一大プロジェクトです。ぜひ実現したいですね」と意欲を燃やしています。

 

■地域商社やまぐち
<公式サイト>

https://www.ym-tc.co.jp/

取材:2018年7月
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。
最新の情報は直接各スポットへお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

取材・文:上村 敏行
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Spot Information

鹿野ファーム

住所 山口県周南市大字巣山清涼寺1950
TEL 0834-68-3617
URL http://www.kanofarm.com/index.html

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